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欠損補修

  • 躯体補修・改修
  • 土木向け工法

欠損はコンクリートの劣化が深刻化しているサインであり、早急に対応する必要があります。
コンクリート構造物に生じる欠損は、内部鉄筋の腐食や凍害、アルカリシリカ反応等、様々な要因で発生します。その要因を見極め、適切な補修を行うことが重要です。
爆裂とは、コンクリートの内部鉄筋の腐食膨張により、かぶりコンクリートを押出し、剥落させることで鉄筋が露出する状況です。爆裂が発生している場合は、まず腐食鉄筋の補修を行った後、欠損部分を補修する必要があります。
欠損爆裂補修としては、腐食鉄筋の処理から欠損補修までが一体となった「リフリート工法」が広く使われています。
断面修復する箇所が、耐火構造であることを要求される部位である場合には、「かぶり厚さ確保のための補修材料・工法選定マニュアル(案)」に記される通り、断面修復材に防火上支障のない品質であることが要求されます。コンステックでは、同品質に該当する材料として「EPC耐火モルタル」を開発しております。

欠損補修の方法

鉄筋腐食が伴う欠損については、劣化原因および回復目標レベルに応じて補修を行います。一般的には、鉄筋に生じている錆を除去したのちに防錆材を塗布し、欠損部分の断面修復を行います。必要に応じて表面被覆を行い、鉄筋腐食の原因となる劣化因子(二酸化炭素、酸素、水、塩化物イオンなど)の遮断も併用することがあります。

断面修復

断面修復は、鉄筋の腐食に伴うコンクリートの浮きや剥離が生じた部分をはつり取り、断面修復材で埋め戻す方法です。また、コンクリートの中性化や塩化物イオンなどの鉄筋腐食に影響する劣化因子が内在している場合に、その部分のコンクリートをはつり取り、断面修復することで、予防保全として鉄筋腐食の防止・抑制をすることも断面修復に含まれます。

断面修復の工程には、断面修復箇所の前処理(コンクリートのはつり取り、鉄筋のさび落とし、補修箇所の清掃)、下地処理(含浸材処理、吸水調整処理、プライマー処理)、鉄筋防せい処理および断面修復があります。断面修復の施工方法は、左官工法、吹付工法、充填工法があり、それぞれで断面修復材に求められる性能が異なるため、現場の状況を勘案して、材料を選定する必要があります。

回復目標レベルと補修工法の選定例

断面修復では、回復目標レベルに対応した補修工法を選定する必要があります。選定方法の例としては、下表が挙げられます。